音楽を聴くことと演奏することの違い

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今回は育脳講座での勉強をセェアさせていただきます。

楽器演奏は脳にどのような効果をもたらすのか

ピアノを弾いている時、お子さん、これを見ているご本人がピアノを弾くとしたら…。

今まさに、すごいことが起こっているのです。

聞くだけでも効果のある音楽ですが、やはり演奏することでの効果は計り知れません

音楽を聴くことと弾くことの最も大きい違いは、後者が高度の運動機能を必要とすることです。

神経科学者の研究によると、音楽を習うことだけが脳にとって他のどの活動、勉強、芸術的活動とは違うということが分かりました。

被験者に機器に入ってもらいながら、国語・数学の課題を解いてもらい、脳の活動領域を調べました。

ある時、被験者に音楽を聴いてもらったところ、脳の中で花火が起こっているのを見たのです。脳内の多数の箇所が一度に明るくなったのです。

更に音楽をメロディー・リズムなどの要素に分けて聞き分け、最後に一つにまとめて聞くという作業もしていたのです。

しかも、音楽が耳に入ってから足でリズムを刻むまでに、そのすべての工程を一瞬にして処理していました。

さらに科学者たちは、音楽のリスナーからプレイヤーに移行して調べてみると、プレイヤーの脳内には大花火大会が起こっていました。

もちろん音楽を聴いている時の脳内は、大変興味深い動きをしますが、演奏している時の脳内ははぼジムで身体を鍛えるくらいの活動が起こったのです。

レッスンが終わった後の子供たちは、「あ~。今日も頭を使った!という表情をすることが多いのは、そのためだったんですね。

脳内な多数の箇所が明るくなり、複数の違った情報を同時にしかも繊細さ、協調性を持ちながら驚くべき速さで処理するのを科学者は発見しました。

なぜ音楽はそのような特徴的な状態を生みだすのか?

この学問は比較的新しいのですが、学者達は一つの見解に達しています。

楽器を演奏するという行為は、脳内の殆ど全体を一度に使います。

特に視覚野、聴覚野、運動野です。他の分野の訓練と同じように、音楽を習うにも鍛錬計画的な練習が必要です。

この訓練が音楽家の脳機能を向上させ、他の習い事をするにも効果を発揮するようです。

音楽を聞くことと弾くことの最も大きい違いは、後者が高度の運動機能を必要とすることです。

この機能は、左右両方の大脳半球でコントロールされます。

また、言語、数学的な情報処理能力のためにより多く使われる左半球、新しいことや想像力のために多く使われる右半球、音楽活動はこの両方を用います。

そのため、音楽活動が両半球をつなぐ脳梁を大きくし、活発化し、両半球内の情報をより早く、より多く伝えることができるのです。

その結果、音楽家は学問的・社会的問題解決をより効果的に、クリエイティブにできるのです。

音楽を創造する作業はひとつひとつが手作業的で、作品のメッセージと感情を理解して行われます。

それゆえ音楽家は実行機能に優れていることが多く、計画を立てる・作戦を立てる・詳細に注意する・理性と感情の両方からくる複数の情報を同時に分析するなどの複雑な作業に優れています。

この能力は記憶機能にも役立っています。

事実、音楽家は記憶機能が優れており、記憶を整理してしまう能力、早く効率的に引き出す能力に優れています。

研究によると、音楽家は独特の方法で記憶を整理し、別の概念や感情・音情報・文脈などと紐づけているようです。

まるで優秀なコンピューターのサーチエンジンみたいですね。

音楽家独特のもの?

このような能力は音楽家独特のものでしょうか?

それとも、スポーツ選手や画家にあるのでしょうか?

それとも音楽を習う人は、元々頭が良いのでしょうか?

神経科学者の研究によると、音楽を習うことだけが、脳にとっては他のどの活動、勉強、芸術的活動とは違うということが分かりました。

ランダムに脳機能と情報処理能力が同じようなレベルの人々を集めて調査したところ、ある一定期間楽器を習った人たちは、他の人たちより、脳の複数の部分で機能が優れているのが見られました。

このように楽器を弾くことの脳への効果は、私たちの精神機能の理解を助け、体内リズムや複雑な機能の協調的な働きによって、脳内にオーケストラ的な活動が起こることを助けています。

※今回もアメリカのバイオラ大学、河村まなみ先生のお話を参考にさせていただきました。企画してまとめて下さった保科先生に感謝します。

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